2008年12月11日木曜日

SHARK/カリスマ敏腕検察官 第6話 「裕福な偽善者」

ラテン系の低賃金労働者を大量に雇う縫製工場で火災が発生、4人の女性が焼死します。
市長は再選をかけた選挙で市民にアピールするために起訴することをスタークとデブリンに命令するも、二人は電気設備の事故として片付けられたこの件での工場の経営者ホンの起訴は難しいし、市長の票稼ぎという点で気が進まない様子。

しかし、同じラテン系である部下のマーティンが食い下がり、スタークが経営者との取引を命じたのに免責させてしまい、スタークは激怒。ホンの情報から下請けとして使っていたのは有名ブランドのプルイット社であることが判明し、有名大企業相手に戦いを挑むことになってしまいます。

スタークが市長とのランチに行くと、かつての部下でライバルのダッシャーが近づいてきて、プルイット社の社長Zの弁護につくと聞かされます。

そうと知ったスタークは、うって変わって闘志に火がつき、大陪審を開くと言い出します。部下達は唖然となりますが、これはマーティンがダッシャーとスタークをわざと引き合わせ、ライバル心を駆り立てるように仕組んだ罠でした。

スタークはデブリンに大陪審を開き、ホンの工場へ被疑者不特定の資料提出をさせるようお願いにいきます。デブリンは嫌いな市長が学校制服の件でプルイット社とつるんでいると知り協力的に…。

押収した膨大な資料から、ホンの工場とプルイット社との繋がりを示す記録を探す部下達でしたが、相手側は種類をゴッチャにダンボールに入れて捜索をあきらめさせようとする魂胆です。
そこでマデリンはマーティンに知り合いの記者に、検察側がプルイット社を調べている情報を流せとアドバイス。
翌日スタークが出勤してきて、昨日の垂れ込み情報の後、左遷された二人の社員の名前を合鍵屋をつたって入手したことを告げ、絞り込まれた資料の中から、ホンとZとのやりとりを示すメールの記録が発見されました。

その証拠をもってスタークはマスコミも大勢集まるプルイットのパーティ会場でZを逮捕しますが、ダッシャーが、証拠となる資料はコピーだという証拠を提出し、メールの記録は証拠除外に…。翌日に新証拠提出がなければ起訴は却下されてしまいます。

窮地に立たされたマーティンでしたが、ライナとの会話から奴隷罪で立証するアイデアを思いつきます。しかし、奴隷罪は第二次世界大戦時下の捕虜収容所に関して適用されていた言わば死んでいる法律であり、スタークは半ばあきらめ調子。しかしダッシャーの度肝を抜くのも悪くないと、人前でアがってしまうマーティンに自分で弁論するよう指示します。
弁論中、緊張してドキマギするマーティンでしたが、スタークのスマートな発言も手伝って、当初はノり気でなかった裁判長を何とか説得、奴隷罪での審理にこぎつけました。

しかし、工場で働いていたレイズ母娘になんとか出廷してもらうつもりでしたが、彼女達は尋問の後に行方をくらまします。プルイット側が感づいて彼女達の職を奪ったのでした…。

実際の工場労働者の証言という最大の武器を失ったまま、裁判を迎えるスターク達。そこで彼は、プルイット社長であるZの高額な収入を指摘、最終弁論でも陪審員の情に訴える見事な弁論をします。

陪審員達の結論が丸一日でないまま、ちまたでは低賃金労働をさせている工場と大企業に対する1万人規模のデモが起こっています。それをTVで見ていたスターク達の前に、ダッシャーとプルイットの経営者である筆頭株主が現れ、検察側の条件をすべてのむと和解を求めてきました。



―感想―

★★★★☆

結局事件の真相は、部屋に鍵をかけてまで、「あぁ野麦峠」並みの強制労働をさせていたところに電気設備の発火があって逃げ遅れた労働者が焼死してしまったってことなんでしょうね。最初は殺人目的の事件なのかしら?って思っていましたが。

Zへの尋問の際は「数字」で攻めたスタークが、最終弁論で「人間の心」を訴えた聞き手の心を揺さぶる雄弁さが「さすが!」だと思いました。マーティンにハンバーガー屋さんに連れて行ってもらって、夜勤の労働者達を目にしたのが功を奏したんでしょう。

マーティンにやっとスポットライトが当たってよかったです。フェデリコ似(SFU)でカワイイし、あがり症なのもちょっとお茶目でした。ハウスと構成が似てると思ったけど、最近はスタークが部下達の情熱に引っ張られる形でちょっと新鮮さを感じます。最後にマーティン独りを置いていかなかった優しさもハウスには絶対ない面だし…。

ジュリーはスタークの指示で警告だけで事済んだようでしたね。しかしジュリー的にはなぜかしっくりこない様子。嘘をつくのが嫌だったのか、娘のことなのに仕事の一環として処理しようとした父親の態度が嫌だったのか…。しかし、親子の関係では絶対嘘をつかないと言い切ったスタークにはちょっとほっとしました。

余談:FOXのシャークの番組サイトのエピソードガイドが5話から更新されてない…。なんか前もハウスのS3でもあったよな。ちゃんとしてよ!ってカンジデス…。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

>最初は殺人目的の事件なのかしら?
私もそう思っていました。それがいきなり
「奴隷罪」という…
結構法廷ドラマを観てきている視聴者に対して
「ん?!」と思わせるのを見つけた感じでした。
フェデリコ似のマーティン、なかなか良いキャラ
でしたね~♪
いわゆる“情”に動かされるスタークも好感もてます。
>余談
たまにありますよね…
何周年記念番組なら、もっとキッチリ更新して
下さいって感じ。

匿名 さんのコメント...

>suubiさんへ
冒頭に鍵をかけられているシーンとか見させられると、殺人がらみか?って勘違いさせられますよね。

シャークって以外と面倒見がいいんだななんて思ってしまいました。シャークの弁論が勝利を導きましたが、彼の実力をうまく利用したのはマーティンでした。